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2018年11月

2018年11月20日 日本代表 対 キルギス代表

2018/11/23(金)

2018/11/20(火)日本/愛知・豊田スタジアム
日本代表 4-0(2-0) キルギス代表

――森保監督は16日のベネズエラ戦からスタメンを11人入れ替えました

賀川:熱心にJリーグを観ているファンの方ならそうでもないでしょうが、サッカーを観るのは代表戦の時ぐらいという方には少々、なじみの薄い選手もいたでしょう。しかし、上手な選手ばかりでした。特に大柄な選手のボール扱いの技術が上がっています。日本サッカーの底上げ、レベルアップを感じた試合でした。

――4点入りました

賀川:今の日本代表の試合はおもしろいですね。お客さんも満足したでしょう。キルギスは局面でしっかりと競ってきましたが、日本はこの競り合いに勝っていました。中央アジアのチームはもっと体が強いと思っていましたが、こちらのレベルが上がっているのか、向こうが足踏みしているのか、これまでならば、ズバ抜けた選手が1人2人いて、対応するのに苦労することがありましたが、それがありませんでした。よく動いて、パスが繋がって攻撃するという日本の良さがよく出た、いいゲームでした。

――序盤にあっさり2点を先行。代表デビューの山中亮輔が前半2分、鮮やかに先制点を決めました。

賀川:そういう選手が出てくるということ自体が全体のレベルが上がっていることを証明していますね。

――左利きの左サイドバックは意外と少ない

賀川:左のフルバックは左サイドを走って、左足でセンタリングを上げる、昔でいう左のウイングと同じプレーを求められるので、絶対ではありませんが、左利きの方が、体の使い方が自然です。彼の左足のシュートは右のポストに当たって入った。ビビらないでシュートを打っていましたね。ボールが回ってきて、ヨッシャ…という感じで打っていました。心構えがいい。楽に力いっぱい蹴っていないので、正確に狙ったところに飛んでいくコントロールシュートだった。代表初出場の選手が大仕事をするというのは、チームの構成が良いからでしょう。全体的に余裕があるように感じます。個人個人のレベルアップをここでも感じます。

――無失点で終えました

賀川:三浦弦太も大柄ながら技術がありますね。ヘディングも強かった。経験豊富な吉田麻也、槙野智章がいますが、冨安健洋も出てきましたし、センターバックも人材が揃ってきました。

――GKはほとんど仕事がありませんでした

賀川:チーム全体で攻めに出て、攻撃で点を取れるというのが、非常にいい。伸び伸びとプレーしている。個々の選手の技術が高く、ボールを正確に止めることができ、ミスが少ない。欧州でプレーしている選手が、高いレベルにいるということが大きいでしょう。後半から出てきた大迫勇也、堂安律、中島翔哉、南野拓実のコンビネーションは期待できます。

――来年1月のアジア杯が楽しみです

賀川:当然優勝を狙いにいくでしょう。アジア同士の対戦となれば、ライバル意識があるし、この日のキルギスのように激しくきます。タイトルマッチになると、荒っぽいし、ファウルまがいのプレーも増えてくる。そう簡単には勝てないが、そういう相手とやるときでも今の代表チームは優位に立ちそうです。日本はパススピードが明らかに速くなっている。ノーマークのときは特にそうです。欧州のチームはもっと速いですが、ずいぶん近づいてきた。相手が寄ってくる前にボールを受けられるので、相手に引っかけられることが少ない。この試合でも4回ぐらいだったでしょう。個人のレベルもチームとしてのやり方も進歩しているので、アジア杯が非常に楽しみですね。

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2018年11月16日 日本代表 対 ベネズエラ代表

2018/11/19(月)

2018/11/16(金)日本/大分・大分銀行ドーム
日本代表 1-1(1-0) ベネズエラ代表

――ワールドカップに出たことがないベネズエラでしたが、なかなか手強い相手でした

賀川:南米のいわゆる御三家、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイには歴史的にも伝統的にも実力的にも少し及びませんが、日本よりもFIFAランクが上位(26位)のチームであります。人口2500万人ぐらいの国ですが、世界一厳しいと言われる南米予選でもまれているので、全体的にレベルが高く、個人も力がありました。南米の北の方に位置する国は米国の影響を受けて、野球も盛んです。ドミニカ共和国と並んで大リーグや日本のプロ野球にいい選手を送り込んでいますが、どちらかといえば少数派。隣国と同じで楽しみはサッカーしかないといってもいいお国柄という印象が強いですね。

――先月ウルグアイを倒したこともあり、立ち上がりから、積極的に攻めました。その中で前半39分中島のFKから酒井宏の先制ゴールが決まりました

賀川:しっかりと中島がコントロールした球を大外から飛び込んできた酒井宏が落ち着いて決めました。長い距離を走ってうまくマークを外していましたね。前半から大迫が中央でしっかりとボールを受けて、中島、南野、堂安といった若いアタッカーにボールを配して攻撃をつくるという形が、ウルグアイ戦に引き続きできていました。常にボールを前に運ぼうとする上に個人技に優れた中島、堂安のドリブルは相手にとって非常にやっかいです。1人2人なら簡単に交わすことができるので相手はファウルでもしないと止められない。その結果、ゴール前でのセットプレーのチャンスが増えているのでしょう。これで森保監督になって4試合目。これからどこでボールをキープして、どこで点を取るのか、チームの形が見えてくるでしょう。

――後半は追加点が入らず、終盤PKで追いつかれました。森保監督になっての4連勝とはいきませんでした

賀川:後半は入れ代わり立ち代わり、選手交代をしましたし、森保監督はいろんな選手をテストしたいのでしょう。選手の動きの量はこれまでの3戦と変わらず相手よりも多かったですし、ロスタイムには吉田麻也をゴール前に上げて、勝ち越し点を狙いにいきました。1対1でも勝つ、チームとしても最後まで勝利を目指す姿勢は見えました。今回ホームでしたが、この相手ならアウエーであっても動きの量で負けなかったでしょう。ある時間帯は押し込むことができるわけですが、押し込んで跳ね返された場合、その次にきたボールを攻撃に出るところで、どういう変化をつけることができるかというところが、前線の選手の課題になってくるでしょう。

――1メートル97のGKダニエル・シュミットが代表デビュー。大柄ですが、足下も安定していました

賀川:ここまで大きな日本のGKはこれまでいませんでした。ハイボールへの処理などは安定していましたね。吉田麻也が1メートル89、冨安健洋が1メートル88とこれまでにないサイズの選手がそろってきました。大型GKが登用されることで日本の国際試合での守り方が違ったものになってくるかもしれません。

――GKといえば、長く代表を引っ張ってきた川口能活が現役を引退しました
賀川:そうでしたね。彼はサイズがありませんでしたが、抜群の反応力とジャンプ力、ディフェンス陣への指示など、目を見張るものがありました。なによりもGKとして大切な気の強さがありました。それが一番です。若いころから国際試合に出場していたので、経験豊かで、ビッグマッチに強かった。GKは野球でいえば捕手のようなもので、地味で縁の下の力持ちのイメージがありましたが、彼の代表、クラブでの長い活躍で新しいGK像というものを作ってくれたのではないでしょうか。GKは最後も砦であり、守りの中心であり、攻撃の第一歩になります。彼にあこがれてGKを始めた子供たちもいたでしょう。身体能力のある大柄な選手が育ってきたのは彼の活躍とは無関係ではないと思いますよ。

――大分では久々の日本代表の試合でした

賀川:2002年W杯のときにやり手の知事さんががんばって作ったスタジアムですね。渋滞など、運営面での課題があったようですが、W杯の遺産がこうやってしっかり受け継がれていくのは非常にいいことですね。J2の大分トリニータも来季J1に上がってきますし、がんばってもらいたいです。


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