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2018年5月

2018年5月30日 日本代表 対 ガーナ代表

2018/05/31(木)

2018/5/30(水)日本/横浜・日産スタジアム
日本代表 0-2(0-1) ガーナ代表

-西野朗監督の就任初戦でした
賀川:高校のときからずっと見ています。当時の浦和西高はテクニックのある選手が多かった。その中でもボールの扱いが上手で、上背もあって、スピードもあった。ボールもしっかり蹴ることが出来た選手でしたね。早大時代に日本代表に選ばれ、日立製作所でプレー。引退後は、監督として1996年アトランタ五輪でのブラジルを破る、マイアミの奇跡を演じました。柏、そして10シーズン監督を務めたG大阪での実績は紹介するまでもないでしょう。

――3バックで臨んだ試合でしたが、前半早々に失点しました

賀川:ほぼ中央、ゴールから25メートルでのフリーキックでした。雨の中のゲームでもあり、ガーナのパーティ選手は芝生でボールが滑ることを見越して、低いボールを蹴ってきました。日本は8人で壁を作りましたが、間に入った相手選手に崩され、その間を通されてしまいました。これは本番までに修正してくれるでしょう。

――2失点目は長谷部と川島の息が合わずに、PK与えてしまった

賀川:ガーナはディフェンスラインとGKの間を浮き球で狙ってきました。長谷部は3バックの真ん中は代表では初めて。キーパーとの声の連携はW杯本番までの期間に高めてくれるでしょう。この時期ですから、はっきりとした課題が出たのはむしろいいことです。

――0-2でW杯前の最終試合は完敗。W杯に出ない若手主体のガーナに対して、あまり見せ場はありませんでしたね

賀川:テレビを見ていたファンも、日本の方が強いと思った人の方が少ないでしょう。ほとんどの1対1でのボールの取り合いで負けていた感じがします。残念ながら久々に弱い日本を見せてもらった気がします。日本はアジアのトップクラスなので、W杯のアジア予選では余裕を持ってボールを持てますが、ガーナのような世界の中堅クラスを相手にすれば、こうなってしまいます。これが日本の今の力。ハリルホジッチ監督から西野監督への交代があって、どういうサッカーをするのか、注目されていましたが、監督は関係ない話です。

――1対1はハリルホジッジ前監督も「デュエル(決闘)」という表現で日本の課題にしていました

賀川:サッカーは1対1の力の差がそのまま勝敗につながります。相手が守っていて、どんどん攻め込んでいけるときでも、1対1で弾き返されてしまうから、自分たちが思っているような形でボールを拾えない。そのため、次の攻撃がチャンスになりにくい。そうなると苦しいばっかりで、何をやってもうまくいかないという試合でした。

――W杯になるとコロンビア、セネガル、ポーランドとガーナより強い相手が出てくる。1対1の争いはより厳しくなりますね

賀川:根本的に1対1負けてしまうなら、相手よりも余分に走ってカバーするとか、そういう気構えが必要です。メンバー確定の後の直前合宿で、どれだけ計画的に選手のフィジカルを上げることができるか。このクラスの勝負では生半可なことでボールの争奪には勝てません。走る量、ボールの取り合いの時の粘り、強さを少しでも上げていくこと。このままではダメだというのは誰もがわかっていることでしょうから。

――後半、いつも賀川さんが気にかけておらえる香川真司が出てきました。立て続けに2回ほどチャンスをつくりました

賀川:けが明けですがコンディションは悪くなさそうでした。香川という選手は、本田圭祐もそうなのでしょうが、きょうはメンバー入りが懸かっているから、とことんアピールをしなければ、というタイプではありません。自分のコンディションを考えてプレーしていたのでしょう。試合の流れをみながらプレーして、力を入れなければいけないところは入れる選手。結局、香川、本田、岡崎らあのクラスの選手を全部使うのか、はじめから使うのか、途中から使うのか、まだ西野監督の考えは見えてきませんが、経験のある選手は試合のどこかで使いたくなるでしょうね。香川は動きをずいぶん抑えていましたが、本番で使われれば、時間いっぱい、目いっぱいやるでしょう。

――後半は攻めていたようですが、ゴールが遠かった

賀川:一見攻めているようだけども、実はボールを持たせてもらっているので、どっからどう攻めてやろうかという意欲満々の攻めでなく、どっか隙間へボールをチョロっと流し込めたら…いう感じだった。それで相手を圧倒することはなかなか難しい。改めて選手も監督も我々はこの程度なのだと感じたことでしょう。監督交代があったから、選手はサポ―ターにいいところを見せたかっただろうし、我々も見たかったが、実際そうはいかなかった。

――監督交代はプラスに出るでしょうか

賀川:日本の力は監督が代わろうが、代わるまいが、大きくは変わらないでしょう。まして監督がプレーするわけでも、シュートを決めてくれるわけでもありません。西野監督は強化委員長を務めていたのだから、そのへんは一番よく知っています。日本のサッカーの力はどれくらいのもので、どれだけの覚悟を持ってやらないといけないか。W杯出場国の最低ラインのところにいるわけですから。

――チームで気になるところは

賀川:メンバーからして、きっと長友、香川、宇佐美らがいる左サイドが攻めどころになっていくのでしょう。話し合ってこういう形で攻めるんだというものが、できているのかと思っていましたが、なかったようです。代表でずいぶん長い間、何度も同じ顔ぶれでやっていて、実際本番もこの顔ぶれになりそうだという選手がこの試合に出ていましたが…。ただ、代表メンバーが確定するまでは、選手は神経質になるもの。31日に23人が発表されましたし、これから合宿すれば、まとまりも出てくる。攻めの形も徐々にできあがってくるでしょう。そこはあまり心配していません。

――決定力不足が日本の永遠の課題ですが、FWでは大迫も武藤もあまり存在感を発揮できませんでした

賀川:センターフォワードがまだチームとして、威力のあるものになっていないなあという印象ですね。武藤が後半34分、左足でシュートを打ちましたが、左に外れていきました。体の線が傾いてゴールの方向から外れているので、あの蹴り方ではボールがスライスします。W杯本番前の合宿はコンディション作りと同様に、どれだけ選手1人1人がボールを蹴っているかも大切。特に中盤から前の選手はゴールに向かってボールを蹴る、シュートレンジに近づけば、その気になって、シュートを打っていく、そういう練習をしてほしい。全体のコンビネーション練習も大切ですが、相手よりも多く点を取ったら勝つのがサッカー。MFから前の選手がゴールに向かう強い姿勢をチーム全体で作り上げてほしい。これは誰がうまいとか、そうではないとか、そういうことではありません。

――3バックはどうでした?

賀川:選手がやりやすい方をやったらいいと思います。4バックの方がいいと主力の選手がそう思えば、戻せばいいわけで、どちらがいいと今判断するものでもないでしょう。ただ、すぐ後ろに戻れるメンバーが余分にいる4バックの方が日本にとってはいいかもしれない。3バックに比べて、両サイドが前に出る回数は減りますが、W杯に出てくるFWは日本のDFよりも足が速いし、体も大きい。4バックにすれば、守備はいつも中央に2人いる。どの試合も守勢が予想されるだけに、4バックの方が選手は安心かもしれません。

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