2014年11月14日 日本代表 対 ホンジュラス代表
キリンチャレンジカップ2014
2014年11月14日 19:29 KickOff 愛知/豊田スタジアム
日本代表 6-0(前半3-0) ホンジュラス代表
——快勝でした。6-0、前半9分の左CKからの先制点にはじまり、41分の本田のドリブルシュート、44分の遠藤のエリア外からのミドルシュートで3-0。後半も交代出場の乾が2得点、豊田が1ゴールしました
賀川:豊田スタジアムへ集まった42,126人もテレビ観戦の皆さんもとても気分の良い90分でしたね。
——ワールドカップのブラジル組がほとんど揃い、欠場した長友の代わりに左DFは酒井高徳、右は内田、中央のCDFは吉田と森重。二人のCDFの前で長谷部がアンカー役となり、賀川と遠藤が攻撃的MFに本田が右に開き、左には武藤、そしてトップ中央に岡崎を置きました。
賀川:ここしばらくの試合で、岡崎はトップのいわゆるCFの位置に入っています。長谷部をアンカーに置いたのは、2010年南アフリカ大会で岡田監督が阿部勇樹をアンカーに置いて成功した例もあります。日本の守備を強くするという点では、いい考え方のひとつです。これによってチーム全体に守りへの意識が高まったでしょう。
――本田がトップ下というより右サイドで起用されました。
賀川:ほとんどがブラジル組ですが、多少役割の違いがあり、それがこの日のホンジュラス相手に見事に適合したということでしょう。
――大勝の割にメディアの喜び方は控えめなのが多かった
賀川:さあ、メディア全部を見たわけではないが、テレビの解説でも押さえた感じもありましたね。
――あまりのゴールラッシュにとまどったのかな
賀川:アギーレ監督にとっては、チームづくりの過程のなかで、まず一番近い1月のアジアカップにどういうチームで優勝へ持ってゆくかがひとつのステップでしょう。そのためには11月18日の対オーストラリア(キリンチャレンジカップ、長居)の前に、ブラジル組でひとつの結果を出すことは大事だったのでしょうね。その意味では、よかったでしょう。
――いいポイントをあげると
賀川:ザック監督はブラジル大会で攻撃を強調しましたが、弱点の守備面では改良が少なく、結局成果は上がらなかった。
――今度は長谷部をボランチで攻守両面というよりアンカーで少し守りに重きを置いた?
賀川:彼自身もチーム全体も守備の意識が強くなったはずです。もちろん選手たちもブラジルの後、ひとりひとりが自分たちに不足していたものを反省したでしょうからね。
――それでいて、前へ出てゆこうという意識が前より強かったようにみえた
賀川:長谷部のアンカーで後方の中央部が固まるとなると、攻めに出るのも安心するものです。
――気候もよかったと言っていましたね
賀川:豊田も寒かったけれど、サッカーをするのには、暑いよりはいいコンディションです。先ほどの代表個人の反省のなかでもブラジルでは走らなかったという「無念」があったはずです。
――気候の上でも、ブラジル組の気構えの上でも、代表チームに動く、走るという気分が満ちていたと?
賀川:日本サッカーはまず運動量と運動の質が上がらなくてはいけません。それに本田が久しぶりに攻撃の際のボールキープというところで、役割を果たしました。4年前の南アフリカでの新しい驚きであった本田が、当時の強さの上に経験を積んでいるのだから、ホンジュラスの選手たちにはとても「やっかいな」相手だったでしょう。
――その後ろに、やる気満々の内田が控えていました
賀川:ウッチーが気のせいか、体が大きく見えましたね
――岡崎のCFは?
賀川:センターフォワードタイプとしては上背に乏しいけれど、空中戦に強いという本人の特色が、後方からのボールの受け方の上達にもつながっています。監督は日本でのCFタイプを試してきたが、トップもサイドもできる岡崎に、この顔ぶれではCFの役割を期待したのかもしれません。なんといっても、彼はこの試合の先制ゴールにからんだ殊勲者ですからね。
――前半9分の1点目、左CKを遠藤がニアポストへ蹴り、岡崎がヘディングしてボール前へ流し込み、GKが防いだボールをファーポスト側にいた吉田がヘディングでゴールへ流し込みました。やはり先制ゴールは大きい?
賀川:ホンジュラスはブラジルで1勝もできず3戦3敗で、その時の選手が数人いました。日本とあまり変わらない実力といえるでしょう。アメリカ、ヨーロッパでプレーしている選手もいますが、中米のホンジュラスのリーグの選手もいます。アウェーのうえに、この日の寒さもあったから、ホームの方が有利なのは言うまでもありません。5分ならホームが勝つのは当たり前のようですが、それでも先制ゴールはチームに落ち着きを与え、その後の展開に大きく響きます。
――岡崎がニアで合わせるヘディングがいきたわけですね
賀川:遠藤も久しぶりの代表で気持ちが入っていました。香川もドイツでのリーグ戦出場で、調子を取り戻し、新しい自分をみせようという迫力があった。そういったそれぞれの選手の気持ちを高めた点でも、先制ゴールを得意の停止球から取ったのはよかったと思います。
――あとの5ゴールも代表の歴史に残る攻撃展開のようにみえました
賀川:そのひとつひとつを楽しむことにしたいのです。相手がどうであっても、自分たちのチームがいい連係プレーで、すばらしいゴールを奪うのはとてもうれしいことです。
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