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2014年10月

2014年10月10日 日本代表 対 ジャマイカ代表

2014/10/14(火)

キリンチャレンジカップ2014
2014年10月10日 19:29 KickOff 新潟/デンカビッグスワンスタジアム
日本代表 1-0(前半1-0) ジャマイカ代表

――アギーレ監督になって、3試合目で初めての勝利でした

賀川:新潟での久しぶりの代表の試合、気温も18度と日本側にはいいコンディションだったから、選手の運動量も多かった。ジャマイカはパスミスが多く、明らかにチームとしての調整不足のように見えた。ただし、なんといっても陸上100メートルのウサイン・ボルトの国。世界に知られたアスリートの産出国ですね。日本が1998年フランス大会の1次リーグでジャマイカと戦った時も、結局彼らの1対1での体の強さ、ジャンプ力などで敗れたことを思い出しますよ。

――それにしてはいささかチームワークがお粗末

賀川:代表チームとしての練習時間が足りないのでしょう。パスミスが多く、また攻撃の締めくくりとなるシュートやヘディングがもう一息でした。こちらには幸いでしたが…

――シュートが決まらないという話になると、この試合で日本代表は20本ものシュートを記録しながら、ゴールはオウンゴールの1点だけでした

賀川:そのオウンゴールは前半16分に岡崎慎司が相手ボールを奪ってドリブルし、右へ走りあがった本田圭佑にパス、本田がエリア中央右寄りで受けて、柴崎岳に渡し、柴崎がドリブルしてゴールエリア右角外からシュート。GKのトンプソンが右手で防いだボールが戻ってきたノスワーシーに当たってゴールに入った。

――攻撃のスタートは岡崎が相手ボールを奪ったところからでした。岡崎の特色のひとつですね

賀川:相手の選手がボールを受けて、自陣の方へ向いたその時のボールコントロールが悪かったのに付け込んで奪ったのだが、奪った後、一気に左寄りから中央へ斜めにドリブルしたのもよかった。

――その直前に香川真司の左足ロングシュートが左ポストをわずかに外れ、全体に勢いがつこうとしていた

賀川:気の早い人は、このオウンゴールで今日は何点取ってくれるか、と思ったかもしれない。

――残念ながら、その期待通りにはゆきませんでした。何故でしょう

賀川:シュートの精度が低いと言ってしまえばそれまでだが、その20本のひとつひとつをシュートした当人がこの試合の後で分析し、自分の次のシュートに備えることでしょうね。

――本田のように左足のシュートの型を持っている者は、それがうまくいかぬ時は調子がいいとか悪いとかという話になりがちです

賀川:武藤嘉紀のこの日のシュートの多くは右足でした。試合開始の早い時間帯に柴崎から長いパスを受けて、エリア左角外でシュートに入ろうとして、結局相手につぶされたシーンがあったでしょう。彼にとっては左足で蹴る場合のバックスイングからインパクトの早さが右の場合とは違っているはずです。その彼がこの日は右で蹴ることになる場面が多くて、相手のマークや追走やファウルに妨害されることが多かった。なぜ左のシュートへすぐ持ってゆけなかったかを考えることも、そのひとつでしょう。

――柴崎のパスが目立ちました

賀川:新しい戦力の発見がアギーレ監督のここしばらくのテーマのひとつでしょう。鹿島で小笠原満男という手本とともにプレーしているだけに、若いうちから小笠原の老獪なプレーを写し取っているようです。一番ボールが受けやすく、攻撃を見通せる位置へ出てくることの上手なプレーヤーで、その視野だけでなく、パス自体の正確さもなかなかのものです。まだ、いくつかの不満もないではありません。

――というと

賀川:パスが上手ということ、つまりコントロールキックが上手ということです。その技術をシュートに生かそうという、シュートへの興味を高めることです。そして、ボールのコース、つまりパスの高低がもっと自在になればと願っています。

――そういえば、そこでまだパスを出すの?という場面もあった

賀川:武藤と柴崎という2人の攻撃プレーヤーは、これからも代表で伸びていくでしょうが、大切なのは本田圭佑、香川真司、岡崎慎司といった、これまで主力であったプレーヤーも、決して世界の頂点にいるわけではなく、まだまだ力を伸ばせるプレーヤーだということです。

――GK西川周作が久しぶりの登場でした

賀川:前回のキリンチャレンジカップの時も、西川の話が出たはずです。今のJリーグ浦和の好成績のひとつに「GK西川」がいることは誰も疑わないでしょう。川島も悪くないが、西川とDFによる守りの構築も考えてよいでしょう。

――今回のキリンチャレンジカップはジャマイカが相手だったので、次のシンガポールでのブラジル戦の前哨戦といった感じで見た人もありました

賀川:次の相手のブラジルは何と言っても超大物ですが、ジャマイカ戦は相手が強化途上のチームであっただけに、チャンスらしい形もつくれました。それだけにひとりひとりの個人技術が改めて浮き彫りになったとも言えます。

DFの両サイドからのクロスは長友と言えども正確さという点では満点ではありません。酒井高徳はフリーで走りこんで右で蹴ってゴールラインの外へ出ることもあったはずです。「上げて落とす」「一番手前のDFにカットされない」などという、ごく基本的なことも十分とは言えません。香川真司が後半に左から中へ入り、右足でまっすぐ底を蹴って、ファーポスト側の武藤にヘディングさせたボールも、ドイツの選手ではなく日本代表の仲間へのパスだから、もう少し丁寧に蹴ることも考えられます。

新しい監督のもとで、新しい日本代表をつくると言っても、結局は日本代表のひとりひとりが自分の技術を高めて、守りを固め、ゴールを奪う仕事に励むことです。全体としては、徐々に選手たちの意欲も見え始めています。この試合ではまだどこからどう崩すかという基本戦略に至っていませんでしたが、強敵ブラジル相手の試合では、自分たちが制限された力の中で、どう組み合せれば有効かを知ることになるでしょう。

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