2012年5月23日 日本代表 vs アゼルバイジャン代表(下)
伸びる内田、長友、新しい酒井も戦力
森本の故障は?宮市はこれから
――森本貴幸がキックオフからワントップの形で出ていて、36分に相手DFとの競り合いで腰を痛めて前田遼一と交代しました。
賀川:せっかくのチャンスに惜しいことをしたね、これまでよりは体調もよさそうだったから期待したのだが、、
――ポジションプレーという点でもうひとつでしたね
賀川:前田は経験もあり、ポストプレーはとても上手だからこの日のメンバーなら攻撃展開はそつなくするでしょう。それはわかっているから、あえて森本がどれくらいやれるかを監督さんは見ようとしたのだろうがね・・・
――内田、長友の両サイドの攻めは?
賀川:この2人は持ち味は違うが攻撃での素質は充分、あとはラストのプレー(シュートやクロス)の精度、タイミング、コース、強さなどを含めての話でしょう。特に内田がもっとシュートしてほしいね。
――守備陣は?
賀川:危ない場面もあった。まずは無失点でいったが、本番ではどうだろう。私はどこと戦っても1点取られてもあわてないことが第一と思いますよ。そのためには守りとともに守から攻への切り替えでミスパスしないこと。またパスを奪われれば、強い気持ちで奪い返すことでしょう。細貝のがんばりはそのよい例ですが・・・
――このところ、日本代表にもファウルが増えています。
賀川:Jリーグもそうだが、手や腕を使うファウルが多くなった。相手の背後に体をつける時にも手を前へ出してプッシングを取られたりする。相手のFKの有効距離でのファウルは身長差のある外国チームとの試合ではマイナスになる。トルシエがホールディングを指導してから「するのが当たり前」の感じになったが、少し慎んだ方がいいでしょう。
――2点目もすばらしかった。香川の左からのクロスからのゴールです。
賀川:ドリブルでDFをタテに抜いて、ペナルティエリアのゴールライン近くからクロスをあげ、本田がヘディングした。このボールの落下点に岡崎慎司が走り込んでいてシュートした、というより空振りだったが、落下してバウンドしたボールをGKもDFも止め切れずにゴールに入った。岡崎がつめていたからの得点だが、香川のドリブルとクロス、それをヘッドした本田と呼吸のあった攻撃だった。
――本田はヘディングも強いから
賀川:香川はこのゴールの直前にも左サイドをドリブルしてゴールラインからグラウンダーのパスを入れている。得点にならなかったが、前のそのクロスとは違って、このときは高いボールのクロスを選択した。本田のヘディングはいまの代表のひとつの武器でもある。体が強くてジャンプの時に相手にあたられてもバランスが崩さないのがすごい。
――酒井宏樹もいいクロスをあげて、その技と力を披露した。若い宮市もそこそこにやりました。
賀川:宮市は長身で足が速く、これまでの日本には珍しいタイプの一人だが、ボールを蹴る技術のつけ方でしょうね。ヨーロッパにいい基礎技術のコーチがおればいいのだが・・・
――全体的に収穫の多かったキリンチャレンジ。あとはいよいよ本番でいい試合をしてほしいですね。
賀川:サッカーは何が起こるか分からない、と言うが、いい何かが起きてほしいですね。
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