« 6月7日 日本代表 vs チェコ代表(中) | トップページ | 【Result】8月10日 日本代表 vs 韓国代表 »

6月7日 日本代表 vs チェコ代表(下)

2011/06/12(日)

キリンカップ2011
6月7日19時32分キックオフ(神奈川・横浜国際総合競技場)
日本代表 0-0 チェコ代表



◆左CKからショートコーナーでのチャンスのつかみ方
 遠藤-本田-李-吉田の合作

賀川:左CKのチャンスに、遠藤保仁はボールを置くとボールから離れず近くに立った。ショートコーナーの前兆です。そのとき、ペナルティエリアぎりぎりに本田圭佑が来た。いいボールが遠藤から送られ、トラップした本田は二人にマークされながら縦に持って出て得意の左足でクロスを送った。ゴールライン近く、ペナルティエリア左いっぱいのところからだった。ボールは狙い通り、ゴール前の密集地帯を越えてファーポストの方へ飛び、相手DFの頭上を越えて一番外にいた李のところへ落ちた。李が止めて、左足で蹴ってゴール正面へ高いボールを送った。これに吉田麻也が飛び込んでヘディングしたが、ボールはバーを越えた。

――テレビの解説者たちも、すべてうまくいった、フィニッシュだけが惜しかった――と言っていました。

賀川:吉田にとっては大事なチャンスだった。入れておけば本人とチームにすごいことだった。しかし、私は、日頃の練習でDFの吉田が何回こういう場面のシュミレーションで相手ゴールに向かってヘディングした経験があるのかどうかを知りたいところだ。この日の口惜しさで、彼はこの次のこういう場面でどうするかを決めるだろう。高いボールの見え方で瞬時に自分のジャンプ・ヘディングの形に持ってゆく。そしてチームの一員としてボールの動きを予見・予知することでしょう。まあ、189センチの大型DFが大事な場面での役目を覚えてくれればいいわけだから……

――長友佑都のドリブルシュートもありました。

賀川:あれは伊野波雅彦のいいタイミングでのパスを受けて、まわりにスペースがあったから自分で仕掛けて右のニアポスト狙いでエリア手前からシュートした。叩き方が悪くて左へ外れたが、「よし、行ってやろう」という感じのプレーだった。

――長友の進化は?

賀川:本人は、この1年でこれまでの10年分ぐらい伸びた――と言っているようだ。まあ色々あったし、大きなまわりの変化にも順応して腕を上げ成果を出したのだから大したものです。ただし基礎技術を、まだまだ精度を上げないとこれから壁に当たるだろう。クロスは上手なのだから、そのバリエーションの精度が大切。シュートにももちろん同じことが言える。

――李忠成が後方からのパスを落として本田に渡そうとした、渡れば大チャンス――というのもありました。

賀川:遠藤から足元へピタリときた。この頃になるとだいぶスペースができ始めていた。李はそのボールを相手DFを背にしながら軽く左足に当てて、走り込んできた本田にパスした。ボールがちょっと強くて、本田には渡らず惜しい場面に見えた。

――上手くいっていたら、2002年ワールドカップ、対ロシアの稲本潤一のゴールのようになったかも。

賀川:あれは素晴らしかったネ。この李-本田の場面のミソは、李のパスが本田に渡らなかったところにある。まあ相手DFは李のパスの体勢を見てすぐ彼から離れ本田の動きに備えようともしていた。しかし、エリア内のことだから本田に渡っておればビッグチャンスになるハズだった。

――それがうまくいかなかったのは?

賀川:ここらがサッカーの面白さだろうね。いいボールが足元へきた。仲間がいい位置へ来る。そこへ渡す。一連の動作がスムーズに見えるスタンドから見ていると、きたボールにボンと強く左足を当てたように見えた。

――それが思いのほか強く返すことになった

賀川:昔からパスで苦労した選手はこういうときのボールの送り方を掌(たなごころ)で餅を包むようにしてそっと送るといういい方をしていた。ボールテクニックの上手な李は、こういうところを無難にしかも巧くやってきたのだろうが、エリア内の決定的な場面でのパスは、一見反射的に見えても、いいプレーにはどれも心がこもっているハズですよ。
 外国人はそういう言い方をしないかもしれないが、ボールタッチの天才たちが集まっているバルサのエリア内でのパス交換を見ても、無難に反射的ではあるがそこにちょんと、自分の技の積み重ねがあるように私には見える。

――李忠成という選手はいい素材なのですが

賀川:岡崎慎司も、終盤にはヘディングを取るようになっていた。李や岡崎だけでなく、この日チェコと戦った代表は誰もが何かを身に付けただろう。

――そういえば、レフェリーが大物でした。

賀川:ワールドカップでもチャンピオンズリーグでもビッグゲームのレフェリーで、チェコ側の手を使ったりぶつかったりする反則に少し甘いかなと見ていたら、日本側にも同じ基準でしっかりした判定だった。ボールの奪い合いのときの接触プレーは簡単に笛を吹かないので、双方が頑張ることになった。それでもチェコの反則は22、そのうちイエローカードが4枚だった。こういうレフェリーを招くことができるのも、このキリンカップの伝統というのか、良い点だろうね。

――交代選手のことなどまだまだありますが、まずはここまでにしておきましょう。あとは別の機会に。


【了】

KIRIN LOVES SOCCERへ

固定リンク | 日本代表(A代表) | コメント (0) | トラックバック (0)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222697/51906802

この記事へのトラックバック一覧です: 6月7日 日本代表 vs チェコ代表(下):

コメント

コメントを書く