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2010年3月

【Preview】4月7日 日本代表 vs セルビア代表(下)

2010/03/31(水)

※【Preview】4月7日 日本代表 vs セルビア代表(上)はこちら


賀川:幅68.5、縦105メートルの広さのなかで、高さ2メートル44、幅7メートル32の大きさのゴールへボールを入れるために、あるいは自分のゴールにボールを入れさせないために、双方同数、ゴールキーパー以外は手を使えない10人ずつが戦うこの競技では、自らどこへ行けばこういう技術、こういうプレーが必要ということが出てくる。
 例えば、日本の内田篤人のように、右前へ出て行って攻めに加われば、ゴールライン近くまでサイドを走り上がり、あるいはドリブルしそこから中へ仲間あるいはスペースへパスを送る技術が必要になるし、また自らシュートする。こういうプレーが、それぞれの位置で要求され、何十年も昔からポジションプレーと呼んでそれぞれのプレーヤーが練習してきた。
 ストライカーのプレーもそのポジションプレーの一つにすぎないが、ここで点を取ってくれないとせっかく攻めを組み立てても勝てないことになる。

――ワールドカップ(W杯)本番間際になって改めて、基本的なポジションプレーの話が出るとは思いませんでした。

賀川:いつの時代でもサッカーの基本が一番大切ですね。いまサッカーマガジンで連載しているウェイン・ルーニーは、若いうちから右足でも左足でもシュートして点を取った。
 90年W杯優勝の西ドイツのキャプテン、ローター・マテウスは中盤の選手で右足が得意で左は駄目だったのが、27歳でイタリアのインテルへ移ってから左足を練習して、左足のすごいシュートを決めるようになった。
 今ごろ、こういう基本をむしかえすのはおかしいかも知れないが、サッカー選手はいつでも技術の向上を心がけ、また向上するものなんです。
 先日、セレッソの試合の前に選手たちがボールを蹴っているのを見たけれど、自分のいちばん得意な形に入れて蹴るといった着意、走り込んで蹴るとかペナルティエリアの根っこへドリブルして入ってきて中へどの角度で流し込むとか――そういった実戦用のコースや型をしないでただ止めてボカーンとシュートしている者が多かったネ。
 W杯の本番が近付き、キリンチャレンジカップのような大事な試合に直面するたびに、僕は、この選手はこの前見たときから何本ボールを蹴り、どの点を改良し、どのプレーを身につけたかを見るようにしているのですヨ。

――基礎プレーと代表一人ひとりのコンディション、そして彼らの連係ぶり。欲張っていい試合を見たいですね。

賀川:相手のメンバーが未発表だが、セルビアの選手だから個人はしっかりしたテクニックと体を備えているハズ。彼らの一人ひとりの強さに、こちらがどれだけ対応できるかも面白いですヨ。ストイコビッチの育ったところだから、僕も楽しみにしているのです。


【了】

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【Preview】4月7日 日本代表 vs セルビア代表(上)

2010/03/30(火)

キリンチャレンジカップ2010
4月7日19時20分キックオフ(大阪・長居スタジアム)
日本代表 対 セルビア代表

――対セルビアの日本代表メンバーが3月29日に発表されました。会場へは行かれたのですか?

賀川:久しぶりに岡田武史監督の顔を見たいので上京する予定だったのだが、急用ができてゆけなかった。まあ、4月7日には大阪・長居でも会えるわけだから……。

――今回はヨーロッパ組は呼んでいませんね。

賀川:各チームとも、ヨーロッパはいまシーズンの追い込み期だからね。今回はフランスにいる松井、ドイツの長谷部ロシア本田、イタリアの森本たちへの招集はなく国内選手ばかりだ。

――といってもいまは、中村俊輔(横浜FM)と稲本潤一(川崎F)という、これまでの欧州組が日本に帰っています。

賀川:いつも言っているように、中村俊輔と遠藤保仁の二人が揃って出場することでチームの柱はできるだろう。

――俊輔の体調を、前から心配されていましたね。

賀川:32歳の中村だけでなく30歳の遠藤もですヨ。彼らだけでなく中澤佑二も32歳。年齢が高くなったうえに試合が多く、小さなケガでもあとで大きく響くことになりやすい。各チームのフィジカルトレーナーや代表のコーチングスタッフが体調管理に充分目を向けてほしいネ。2006年のジーコ監督のときは、本番になって調子が下降してしまったから。

――若いDFの栗原勇蔵(横浜FM)やFWの永井謙佑(福岡大)も呼ばれました。

賀川:栗原は184センチと長身で、マリノスで中澤とともにDFとして働いている。中村俊輔のクロスをヘディングしてJリーグで得点もしている(3月20日、川崎戦)。鹿島に岩政大樹という長身のいいDFがいるが、監督は栗原も試したいのだろうね。
 山瀬功治(横浜FM)も興梠慎三(鹿島)も石川直宏(F東京)も、攻撃プレーヤーとして少しずつ違うが、速さが魅力。長いあいだケガでリーグも代表も休んでいた石川がどうか――というのは誰もが考えるところだろう。

――矢野貴章以外は大型がいませんね、FWに。永井が177センチですが……。

賀川:不勉強でこの選手のことはよく知らない。長居では試合に出なくとも練習だけでも見てみたいネ。

――賀川さんはFWを見るとき、まず何を重点にするのですか?

賀川:もちろん全体にゴールの能力があるかですよ。ただし、それには基礎となる技術や体の強さ、速さなどもある。何といってもボールを蹴る能力、そして相手との対応力です。

――若い選手が右足だけ、左足だけでなく右も左も蹴れるかどうかを、賀川さんはいつも指摘されます。

賀川:とても大事なことですヨ。もちろん、相手と競り合いながらの高速プレーとなれば、利き足を使うことになるだろうが、点を取るためのシュートというのは時にピンポイントのキックもあれば、やや“おおまか”に「あの辺へ蹴っておけ」という場合――それでも蹴らないよりマシなこと――もある。

――そういう、しっかりした基礎がないと、いいストライカーにはなれない。

賀川:まあ、そうでしょうね。ただし僕は、ストライカーが全てと言っているのではないんですヨ。


【つづく】


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