4月セルビア、5月韓国戦に向けて(下)
――5月の韓国戦はライバル同士の壮行試合という形。ところで、東アジア選手権の3位、とくに韓国との1-3でずいぶん代表の評価が落ちました。岡田武史監督への風当たりも強いですね。
賀川:監督更迭論を真剣に唱える人もいるようだネ。
――賀川さんはどう思います?
賀川:2月シリーズではコンディショニング――気持ちも含めての失敗につきるね。いちばん点を取っている岡崎慎司も出遅れていたでしょう。
――監督云々は……
賀川:もともと日本代表は、例えばリーガエスパニョーラに加わってそのベスト4を目指すというチームではない。しかし、W杯という1ヶ月の大会なら、強い方でどのくらい上位にゆけるかはやってみなければ分からないものですヨ。大会が近付けば対戦相手それぞれについての勉強も進み、対策を練って、そこで初めて自信のようなものが生まれてくるかもしれない。
――しかし、そこで本当に勝つにはもっと技術・体力が必要でしょう。
賀川:日本の歴史で大人のチームが世界大会でメダルを取った(ベスト3に入った)のは1968年のメキシコ・オリンピックだけ。このときは日本の高地対策が非常に上手くいって、勝つための、負けないための、そして6試合を戦い切るコンディションの維持ができた。他のチームの中には高地対策の不十分なところもあったという。2002年大会は、日本の蒸し暑さがヨーロッパにチームのハンデになっていたのは確かだろう。
――そういう有利な環境条件は、今度はどうですかね。
賀川:ドイツ大会は開幕直前までドイツらしく涼しかった。それが始まった途端に暑くなった。それは乾燥した暑さで、日本の選手たちには堪えたハズですよ。
技術的なミスが出ると、その疲れはいっそう大きくなった。今度は気温が低いと予想され、ヨーロッパ勢には好条件でしょう。もちろん日本のラン・サッカーにもいいわけだが、別に大プラスというわけではない。
――だから技術も体力も少しでもレベルアップが大切だと……。
賀川:いつも同じことを言うけれど――。
2月24日のACLの2試合で、広島がホームで中国チームに敗れ、ガンバはアウェーで韓国No.1の水原と0-0で引き分けるのをテレビで見た。技術力と、それをもとにしたチーム力の高いガンバは、苦しい試合だったがまずいい試合をした。この試合を見ても、まだ左右からのクロスが仲間に届いていない。
初めて見た平井将生(ひらい・しょうき)というガンバの若いFWは速くて、二度シュートチャンスをつかんだ。左右1本ずつ入らなかったのだが、それを本人がこのあとどう考え、どう工夫するかですよ。
どの選手も上手だし、よく頑張るし、素晴らしいのだが、もう一つ上の基本技術――特に蹴る技術を上げておけばいいのになぁと思いながら見ていた。そういう例は広島にもたくさんあったし、いまの日本代表にも通じることなんです。
――成長期の練習が足りないとおっしゃる?
賀川:それもある。しかしサッカーは27歳になってもまだ上手になりますヨ。
――中村俊輔が横浜へ戻ってくれば……?
賀川:そういう噂だね。それはそれでいいことでしょう。ことしの彼にも非常に大きなことになるだろうからね。
【了】
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