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10月10日 日本代表 vs スコットランド代表(3)

2009/10/14(水)

賀川:代表チーム全体としては、初のCDFフル出場の岩政に安定感があり、阿部勇樹もしっかりした守りを見せていた。徳永も相手のサイドからの突破に競り負けなかった。交代メンバーが入ってから、中村憲剛が今野とともにボランチに入り、ボールの回りがスムースになって、左の松井と右の本田というキープ力のある人の前に、それまでワントップだった森本が大久保と2トップの形になり、ボールタッチの回数が増えた。
 タイムアップ間際の2点目は、日本のGK川島からのロングボールを森本がDFとヘディングを競るところから始まった。相手陣25ヤードでの競り合いヘッドは相手DFが取った。が、ボールは今野がヘディングで前へ、相手側に渡ろうとしたのを
 (1)森本が鋭い速い動きで自分のものにし
 (2)中村に渡した。中村はこれを左の今野に
 (3)今野からさらに左の駒野へとパスがつながる。
 (4)駒野が短くドリブルして、中へ速いグラウンダーのパスを送ると、そこに森本がいた。
 (5)森本は左ポスト前ゴールエリアの手前にいて、ゴールに背を向けた形でこのボールを左で止めて右足でシュート
 (6)このシュートがDFの足に当たって転がったのが本田の足元へ。
 (7)彼は左足サイドキックでしっかりボールをとらえてゴール右ポストぎりぎりに蹴り込んだ

――反転シュートという、いつも話題にしているストライカーの技術が森本クンのところで出てきましたね。

賀川:得点の一つのチャンスはゴールを背にしているとき――と、前にも話しました。ことしのコンフェデ杯決勝で、ブラジルのルイス・ファビアーノ(セビリア)が後方からのボールを相手DFを背に止めて左足でシュートしてゴールしたのがブラジルの勝因の一つと語りもし、書きもしました。こういうプレーはストライカーとしては必須科目のプレーの一つですが、森本はごく普通にこういうシュートをすることもできることをみせたのです。彼のマーク相手でなく一つ下がったポジションにいたDFの足に当たってリバウンドし、それが本田のところへ転がっていったのが良かったのですが、こういう場面をつくれるようになってきたところに、日本の進化があるといえる。
 そう、このときの森本が、1点目と同じポジションでなく中村にボールを渡したあと、いったんファーポスト側へ動いておいて、駒野からのパスが来るときにはニアサイドへ入ってきているところも注目しておきたい。

――いったん消えて出てくるやり方ですね。
 試合後の岡田監督の談話で、色々ないい選手がいいプレーをするようになって、選手選出に嬉しい悩みが出てきたとありました。

賀川:そう、誰と誰が組めばどういう風になるか。私は森本や本田という新しい素材が入ってきたこと、2人とも個人的にキープとキックがしっかりしていることがとても嬉しい。そして、森本という、これまでになかった(大柄とはいえないが)CFタイプの体も技術もしっかりした若いFWが加わったことで、いよいよ日本のサッカーは楽しく強くなると思ったのです。もちろん、DFに岩政だけでなくもう一人くらい大型が欲しいのと、このFWの争いに平山相太が加わっていないことに、本人へというより日本サッカー全体への不満はありますがネ。

――中村憲剛がよく働いていましたが、得点できなかったことについても。

賀川:これは別の機会にしましょう。彼は自分で反省しているだろうが、俊輔も遠藤もいないこの日のメンバーでは、彼の仕事の比重が別の方にかかっただろうからね。
 なんといっても、日本代表の試合のやり方では体力の消耗が激しい。いくら練習を積んでも、その日の調子の問題もあるので、試合中の選手交代も大切だし、ひとつの短期間の大会では途中でメンバーを大幅に変えなければならないときもある。だからいまはどれだけのトップクラスが互いにどれだけ相互理解をするかが大切。そのために、一つの試合や合宿によって「あうん」の呼吸のパスや守りができるメンバーが増えなければならないのですヨ。

――その意味で、このキリンチャレンジカップはいいチャンスですね。

賀川:そう、もうひと試合、仙台でのトーゴ戦があるからね。


【つづく】

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